カテゴリー別アーカイブ: アウトドア

先人の知恵を生かしたテント – 土間とティピー

キャンプの楽しみのひとつに、他の人が使っているテントを見るというのがあります。
メーカー、大きさ、重量、設営の難易度、色、間取り、そしてデザイン。
テントの話題が、旅人同士の会話のきっかけになることも珍しくありません。

そうそう買い換えるものではないのですが、「次はこんなのがいいな」と
あれこれ想像を膨らませるのが楽しい。

写真はアメリカの先住民が使用するティピーという、いわば移動用住居。
これに似た形のテントもときどき見かけますね。
数本の柱と天幕用の布さえあれば簡単に設営でき、天井が高いので
居住空間は広々としていて快適そうです。

先人の知恵を、アウトドアにも生かすというのはいい発想です。

今年お目にかかったテントでユニークだなと思ったのは、
アライテントという日本のメーカーが作った「ドマドーム」というテント。ドマ、すなわち日本古来の土間をイメージして設計されているんです。

ちょっと覗かせてもらいましたが、テラスと呼びたくなるような広い前室には、
履き物やリュックはもちろん、いろいろな物が置けたり、
ちょっとした料理もできちゃいそうな感じでした。

日本古来の建築様式ですから、きっと日本の気候風土にもマッチして、
新しいのにどこか懐かしい感じがするかもしれません。

ちなみにこのメーカーには「カヤライズ」という製品もあります。
すべてメッシュ素材で作られた夏用のテントで、
もちろん「蚊帳」からヒントを得たに違いありません。

アライテント ドマドームライト

カーナビを使わない旅

今年の夏、バイクでツーリングしていて「去年までと違う」と感じたのは、
ライダーが持っているものが携帯電話からスマートフォンに変わり、
そしてカーナビを取り付けているバイクが増えたこと。

250ccの小さなバイクでも当たり前のようについていて、
みな口をそろえて「これ、便利ですよー」と。

当方はいまだ地図オンリーのオールド・スタイルを貫いているため、
そんな最新鋭の便利グッズを携えた旅がちょっぴりうらやましい。
ですが、強がりではなく、あえてカーナビはつけていないのです。
これからもカーナビと旅をすることはないでしょう。

なぜって?
とあるキャンプ場でのとあるライダーとの会話。
「昨夜はどこのお風呂に入ったんですか?」
「えーとね、ここからすぐ近くの……」
「あ、○○温泉ですか」
「そ、そうかな? カーナビで近いところ探して行ったから名前はわからないんだけど」
「えー!」

カーナビに頼ると、目的地の地名を覚えなくても行けちゃうんですよね。
地図フェチとしては、目的地までの地名、交差点の名前、途中のランドマーク、
とにかく地図を「読む」のが好きなので、それはちょっともったいないと思ってしまう。

それに何より、迷子になりたいのです。
あえて、積極的に迷子になる。
そして困って、地元の人に道を尋ねる。これが楽しいのです。
コンビニのお兄さん、散歩中のおばあちゃん、ときには小学生にも聞いてみます。
たいていみんな、ものすごく親切に教えてくれます。
ときには間違った道を教えられてエライ目に遭うこともありますが、
その出会いひとつひとつが楽しくて、新鮮。
迷子になるために旅に出る、といっても過言ではないくらい。

もちろん目的地まで最短に、スマートにたどり着くのが旅であるとか、
目的地に着いてからゆっくり楽しんだほうがいいじゃない、という意見もありますが、
いつもと少し違った旅がしたいなと思ったら、
ときにはカーナビを使わない旅をおすすめします。

頼れるのは地図と、それを読む自分の力と、ちょっとしたコミュニケーション能力、
そして最後はなんといっても野生的な勘。
自由を感じる旅になること請け合いです。

バイク・ツーリングのすすめ

 

今年の夏もバイクでツーリングに行ってきました。
テント、寝袋、地図、ガスストーブ、調理道具、そして食料、
それだけでじゅうぶん生活ができるという必要最低限度の荷物を積んで、
風の吹くまま、気の向くままに西、東。

最近、日本ではオートバイの新車の販売低迷が続いているというニュースをよく耳にします。
たしかに、毎年のように旅をしていても、
以前は過積載気味の荷物を満載した中型・小型バイクにたくさん出会いましたが、
徐々にバイクは大型が増え、しかも海外メーカーの車種が増え、
より高速に、スマートに、ツーリングを楽しむ人の割合が多くなったと思います。

旅のスタイルは変化してきていますが、
風を感じて、風と一体になって走る楽しさは格別です。
大げさなようですが「生きててよかった」と思える瞬間なのです。

そんなバイクの楽しさ、ツーリングのおもしろさ、素晴らしさを
軽妙な語り口で教えてくれる本があります。
落語家の柳家小三治師匠の書いた『バ・イ・ク』(講談社文庫)です。
これを読んだらきっと、バイクで北海道に行ってみたくなりますよ。

ピンクのトレーラーハウス

ヴィム・ヴェンダース監督の映画 『パリ、テキサス』で、

主人公トラヴィスが愛する妻、息子とともに暮らしたのがトレーラーハウスでした。

映画終盤、トラヴィスの独白の場面では、幸せだった頃の象徴として

語られていたように記憶しています。

それ以来、私のなかでトレーラーハウスは夢のような存在になりました。

この写真の、ピンクにペイントされたクラシックなトレーラー。

古きよき時代の幸せな生活がここには詰まっているのかな。
ヴィム・ヴェンダースの紹介はこちら