先日、動物園に行ってきました。
上野や旭山などの人気の動物園ではなく、公立の小さな動物園なので、
冬の平日ということもあって園内はそれほど混んでおらず、
かといって寂しさを感じさせることもなく、
のんびりと散歩を楽しむことができました。
子どもの頃から動物園が大好きでした。
大きな猛獣、珍しい動物、かわいらしい生き物たち、
子どもの視点や想像力にとって、動物園はこれ以上ないほどの刺激でしたから。
大人になった今でもあのときのワクワクした気持ちは忘れることはありませんが、
大人になったおかげで動物園の楽しみ方にも変化が起きたように思います。
ニホンザルの檻では群れの中の人間関係ならぬ猿間関係を観察したり、
クジャクの目にも鮮やかな美しい尾羽とその実用性との進化の哀しみを感じたり、
伴侶を亡くしたばかりの白鳥のメスの孤独に共感したり、
と思えば見学に来ている幼稚園児や小学生たちの、
動物を前にしたときの行動をひそかに観察して楽しんだり。
家族づれ、一人で来ているサラリーマン風の男性、カップル。
動物園は人間を観察するのにも、そして人間と動物の関係を考えるのにも
とてもおもしろい場所だということに気づいたのです。
そして檻の向こうから動物たちに観察されているのは、
実は人間のほうかもしれないということも。
日々の生活や人間関係にちょっぴり疲れたら、
癒しや刺激が必要だと感じたら、
動物園はおすすめです。