月別アーカイブ: 2011年11月

写真の国のアリス

先日、ピント合わせ不要のカメラが来年発売されるというニュースが話題になっていました。
撮影するときはピントを合わせる必要がなくて、後から好きなポイントにフォーカスできるというもの。今までのカメラの概念を覆すような、おもしろい商品だと思いました。

で、早速、そのカメラ Lytro の公式サイトに行ってみました。PICTURE GALLERYのコーナーにサンプル写真が何枚か紹介されていて、実際に試してみることができます。写真上の好きな場所をクリックすると、たちまちそこにピントが合います。ダブルクリックするとズーム。いじっているうちに、元の写真とは全然違うものが出来上がって、とてもおもしろいです。

いまや私たちの生活に欠かせない写真ですが、その歴史は絵画などと比べると非常に浅く、写真術そのものも技術の進化とともにどんどん変化してきました。現在当たり前のように使われているデジカメだって、ほんの30年前にはこんなに普及するなんて、想像すらできませんでした。写真の歴史は技術革新がもたらす激動の歴史ともいえますが、これからもどんな表現方法が現れるのか、とても楽しみです。

というようなことを、この写真を見ていて連想しました。

モデルさんの背後の壁にピントが合っていて、そこは確かに現実世界だけれど、彼女はぼんやりしていてどこか別の世界にいるような、不思議な感覚をもたらしています。それとも、彼女だけがこの世界とあちらの世界を行き来していて、それ以外はすべて幻? 

『不思議の国のアリス』の作者ルイス・キャロルが写真撮影を趣味としていたというのも、なかなか興味深いエピソードです。

カラフル野菜のオープンサンド

週末のブランチに食べたくなる、野菜の彩りがきれいなオープンサンドイッチ。
赤や緑、そして白。
野菜には本来持っている栄養以上に、
人の心を元気にする「色のパワー」があるように思います。

赤い野菜の代表といえば、やはりトマト。
日本には江戸時代に伝わりましたが、その赤さゆえ、また青臭い味ゆえ、
当時は食べることを敬遠され、もっぱら観賞用だったといいます。
現在では生で食べても調理してもおいしくて、
なくてはならない野菜ですね。

今年の夏、「スーパーアイコ」という品種のトマトを食べました。
フルーツトマトの仲間ですが、
ひと口食べたらビックリして飛び上がりそうになるほどおいしかったです。
来年の夏、またおいしいアイコさんたちに出会えるといいなー。

季節はずれということで現在は手に入りにくいですが、
こちらでおいしそうなの見つけました。↓
有機肥料で育てる自然な甘さが魅力のアイコ

個性的なクラシック・カー – エドセル・ステーション・ワゴン

1950年代の自動車の広告です。
家族みんなが乗って楽しい。そしてスタイリッシュ。
当時のアメリカ中流家庭の、典型的な「幸せ」の理想の情景がそこには描かれています。

ただし、主役の車はあまり見たことのない形。
特にそのフロントグリルは独特の顔立ち。
クラシック・カーには詳しくないので調べてみると、フォードが1958年に発売した「エドセル」というブランドだそうです。

1950年代、フォードは戦後初の本格的な新型車を立て続けに世に送りヒットさせたほか、1955年には名車サンダーバードをヒットさせ、次いで1958年に他社と対抗する意欲的な中級車ブランド「エドセル」を発売した。しかし、亡き社長の名を継いで「エドセル」と名付けられた新ブランドは、折からの不況とマーケティングの失敗などのため自動車業界史上記録的な大失敗に終わり、1959年11月に生産中止となり姿を消す。(Wikipediaより)

ヘンリー・フォードの息子として、また後継者として、将来を嘱望されつつ若くして亡くなったエドセル・フォードのちなんで名づけられたその車は、わずかに12万台ほどを生産されただけでその役割を終えたようです。

そうやって歴史を知ってから改めてこの広告イラストを眺めてみると、なるほど個性的なルックスで時代に合わず短命に終わったのも分かる気がしますが、いまの時代だと意外におしゃれな感じがします。

時代にマッチしてもてはやされるものと、その時代には認められなかったけれどもその後長い間愛され続けるもの。もしそれを人間に置き換えて考えてみるとどっちの生き方がいいかな、などと思考がどんどん逸れていってしまいました。

音楽の力 – アフリカン・ビートとビーチ・ボーイズ

先日、代々木公園で開催されたイベント「アンタルフェスティバル」に行ってきました。
ステージのラストを飾ったのは、
ガーナ出身のアフリカン・ドラマーのオスマン・オランド・ビングルさんのバンド。

なんの予備知識もなく聴き始めたのですが、そのリズムの楽しさ、美しさに
あっという間に引き込まれてしまいました。
アフリカの土の匂いがしてきそうな、プリミティブで力強いリズム。
それでいてみんなをハッピーにさせる明るさ優しさにも満ちていて、
気がつけばそこにいる人みんなが気持ちよさそうにリズムに乗って身体を揺らし、
思い思いのダンスを楽しんでいるのでした。

「音楽の力ってすごいな」と思いながら家路に着いた夕べでした。

そして先日、ビーチ・ボーイズの幻のアルバム「スマイル」が発売されました。
1967年に発表されるはずでしたが、
いろいろな事情でお蔵入りとされてきた伝説的なアルバムです。

聴いていると、ブライアン・ウィルソンがそれこそ心血を注いでつくり上げた音の世界がそこにあり、ひとつひとつの音が美しく繊細で、触ると壊れてしまいそうな、不思議な気持ちになります。
「音楽のもつ力」を信じ、究極のサウンドをつくり上げようとした結晶が、
45年の時を経ても色あせるどころかいまだにキラキラと輝きとともに
21世紀の私たちに届けられたこと、とても幸せだなーと思います。

今年の秋は、音楽で勇気付けられたり、癒されたり、ハッピーになったりすることが多いです。

 


スマイル – ザ・ビーチ・ボーイズ